2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : 有頂天家族【感想・評価】

2013年7月から、2013年9月にかけて放送されたTVアニメ、
「有頂天家族」のレビューです。


【あらすじ】

「京都には人間と狸と天狗が暮らしている。」

下鴨神社、糺ノ森に暮らす下鴨家。
狸界の頭領であった父・総一郎は、ある日何の前触れもなく狸鍋にされたのだが、その経緯は今も謎に包まれていた。
残された四兄弟のなかでも偉大な父の「阿呆の血」を色濃く継いだ三男・矢三郎は、
生真面目だが土壇場に弱い長兄・矢一郎、蛙の姿で井戸にこもっている次兄・矢二郎、臆病ですぐに尻尾を出す末弟・矢四郎、そしてタカラヅカ命の母に囲まれて、「面白きことは良きことなり」を身上に、それなりに楽しく暮らしている。
隠居中の大天狗・赤玉先生の世話を焼いたり、神通力を得た人間の美女・弁天に振り回されたり、はたまた五山送り火の夜空で宿敵・夷川家と空中決戦を繰り広げる日々の果てに、突如下鴨家を襲う絶体絶命の危機!
父が鍋にされた真相が明らかになるなか、固い絆で結ばれた一家の運命はいかに!

公式サイトより)



評価 67

【良い点】

独特な雰囲気

本作は一般的な深夜アニメとは一線を画した、独特な雰囲気がある作品です。

原作者である森見登美彦の作風とも言えますが、
シリアスな設定でありながら気軽に見れるという、不思議なアニメでした。

京都を舞台に、狸や天狗がメインキャラを務める世界観も、
他にはない特徴的なものだといえるでしょう。

個性的なキャラクター

本作に登場するキャラクターの多くが狸だからというのもあるでしょうが、
あまり見ないタイプのキャラが多く、皆個性的だったと思います。

一般向けの小説はあまりキャラクターの重きを置いていないものが多く、
アニメにするとキャラの淡泊さが欠点になってしまう場合も多いですが、
この作品に関しては例外だったように感じました。

後半のストーリー

中盤くらいまではストーリーにあまり動きが無く、独特な雰囲気が魅力の大半を占めるアニメでしたが、後半になって話が動き出すと、ストーリー部分にも魅力を感じられるようになります。

中盤までの描写の積み重ねがしっかり生きているメッセージ性のあるストーリーで、面白かったです。

盛り上がりという点でも良かったですし、しっかりとまとまったものでした。
終わり方も好みです。

作画


派手さはないですが、
崩れることなく、終始安定したクオリティを維持できていたと思います。


【気になった点】

中盤までの展開

個性的な作品なので、そこに惹かれるものがあれば第一印象は良いと思います。
ただ後半になるまで話に動きが無い為、続きが見たいという視聴意欲が沸きづらい作品ではあったように感じました。

中盤まではストーリーの部分に魅力を見出しづらく、次第に冗長さが出てくるため、そういった構成は少し残念に思いましたね。

お気楽さ

気軽に見れるのは良いですが、
設定の重さと軽い雰囲気が、いささか噛み合っていないように感じる時もありました。

シリアスなシーンであっても緊張感が無いため、感情移入がしづらい場面もあったように思います。

弁天

この作品のヒロインである弁天は掴みどころがない性格をしていて、
少々分かりづらいキャラだったように思います。

彼女の背景はサラッとしか描かれしかてなく、
天狗としての力と美貌を使ってやりたい放題やっている今に至るまでに何があったのか、イマイチ分からないんですよね。
もう少し掘り下げて欲しかったなと感じました。

ミステリアスな感じが良いと捉える人もいるでしょうが、
あまりに傍若無人なので、不快感を持つ人もいると思います。
もうちょっと説得力が欲しかったところです。

キャラデザ

好みの問題ですが、
変わったデザインなので人を選ぶと思います。

見ているうちに気にならなくなりましたが、
個人的には視聴意欲の沸かないキャラデザでした。

久米田康治の絵に関しては嫌いではないのですがね。


【総評】


森見登美彦による同名小説をアニメ化した作品。

森見作品はいくつか読んだことがありますが、
個人的な好みとしては割と好きという程度で、特別好きな作家ではないです。

どれもテーマ性は高いのですが、
ストーリーのテイストが軽いので、あまり趣味ではないんですよね。

有頂天家族に関しては未読ですが、
アニメを見る限りこの作品の印象も同様で、
良くも悪くも森見登美彦らしい一作だと感じました。

ストーリーの設定部分は結構シリアスなものの、ノリが軽いため、
あまり重苦しくなく見やすいというのは長所といえると思います。

一般小説を原作とするアニメはお堅い内容になってしまい取っつきづらくなりがちですが、本作はほどよく不真面目なので一般小説特有のお堅い印象は感じなかったですね。

一方で、シリアスな背景と軽い雰囲気という組み合わせには、齟齬が生じているようにも感じられます。
少なくとも緊張感はほぼ皆無でした。

お気楽な雰囲気は本作の大きな魅力ですが、好みが分かれる部分でもあるでしょう。

「おもしろきことは良きことなり」
「阿呆の血のしからしむるところ」

作中で繰り返されるこの言葉が表しているように、
テキトーに面白おかしくって感じのアニメでした。

私としてはあまり好みでないため特におススメはしませんが、
気軽に見れてかつオリジナリティもあるため、
雰囲気に惹かれるものあれば見る価値はあると思います。

完成度は高いですよ。


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TVアニメ「有頂天家族」公式サイト
http://uchoten-anime.com/season1/