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レビュー : 東京喰種 トーキョーグール√A【感想・評価】

2015年1月から、2015年3月にかけて放送されたTVアニメ、
「東京喰種 トーキョーグール√A」のレビューです。

【あらすじ】

「悲劇、2周目。」

人間の死肉を喰らう怪人“喰種”が潜む街――東京。

大学生のカネキは、ある事故がきっかけで“喰種”の内臓を移植され、半“喰種”となる。
人を喰らわば生きていけない、だが喰べたくはない。
人間と“喰種”の狭間で、もがき苦しむカネキ。
どちらの世界にも「居場所」が無い、
そんな彼を受け入れたのは“喰種”芳村が経営する喫茶店「あんていく」だった。
そしてカネキは自らが“喰種”と人間、ふたつの世界に「居場所」を持てる唯一人の存在であると知る。
互いが歪めた世界を正すため、カネキは“喰種”と人間の想いが交錯する迷宮へと立ち入るが…。

――僕は“喰種”だ――

全てを守れる「強さ」を欲したカネキが取った究極の選択は、
自らの人間的な部分を葬り“喰種”として生きることだった。

走り出してしまった決意。暴走する優しさ。
「強さ」の果てに、カネキが見たものとは…?
原作者・石田スイが紡ぎ出す、
もうひとつの「東京喰種」が幕を開ける。

公式サイトより)

評価 49

【良い点】

原作と展開が違うこと

著しく尺が足りず、原作を忠実にアニメ化することができないとなると、
何らかの工夫をしなければ、単なる原作の劣化版になってしまいます。

少なくとも、1話時点では期待を持てた。

その点で言えば、この作品は原作から大きく展開を変えてきており、
アニメを良いものにしようという工夫が見て取れました。
そういった部分は、評価できると思います。

主人公以外に焦点が当たっている

原作の場合、主人公である金木視点で物語が進むので、
金木があんていくを抜けたことにより、金木との接点が無くなったあんていくの面々は、若干影が薄くなってしまったという側面がありました。

特に董香は、ヒロインであることを考えると、
描写も見せ場も少なすぎだったように思います。

原作だと、後半は董香よりヒナミの方がヒロインだった印象。

しかしこのアニメ版では、金木関連のドラマがごっそりとカットされたので、
空いた部分が他の描写に当てられ、尺が足りないなりに掘り下げられていたキャラが多かった印象です。

本作の董香は相対的にヒロイン力が上がっていたように感じました。


【悪い点】

主人公関連全般

この√Aの原作と大きく違うところは、
金木が本来の敵対勢力であるアオギリの1員になるところにあります。

それ自体は良い点で挙げたように、
アニメとしてのオリジナリティを出すための手法として、悪くないと思います。

単に“一緒に行動しているだけ”というのがね。

問題なのは、アオギリのメンバーになったにもかかわらず、
金木とアオギリメンバーの絡みが全く描かれていないことと、話の流れが原作と変わらないことです。

これでは、変えた意味がありません。

加えて、アオギリという人殺し集団に加わり殺人の手伝いをするというのなら、
なぜそういう判断に至ったのかというアニメ独自の描写や説明が無いと駄目なのではないかと思います。

原作と同じ理由なら、アオギリに入る必要性が感じられないですし、
金木の性格を考えても、展開として不自然です。

しかしこの√Aという作品は、金木の心理をほとんど描いておらず、
金木の行動に説得力を持たせることを放棄しています。

ただ、クールで格好いいと感じる人はいるかも。

下手に説明して突っ込みどころが出来てしまうよりましかもしれませんが、
これでは、金木に感情移入するのは難しいと思います。

また本来は、喰種であることを自覚した金木が、少ない仲間と協力し、自らの力で道を切り開いていくストーリーが、東京喰種の後半部分の魅力となるわけですが、
アオギリルートになった事によって、そうした魅力は全て失われています。

結果、ストーリーがつまらなくなったのはもちろんなのですが、
金木が掘り下げられる機会もほとんど無くなっているので、
金木のキャラとしての魅力も、大幅に薄れている印象です。

それと、良い点で挙げたこととは逆に、
原作の後半で金木と一緒に行動していたキャラは、活躍の機会が減っています。

万丈に関しては、1期でもほとんど出てこなかったので問題ないかもしれませんが、月山の見せ場が減ってるというのは、問題だと思います。

終盤のあのシーンも、ただのネタに・・・。

金木と月山の間に微妙な仲間意識が芽生えるのも、原作の見どころだったと思うので、
アニメ版の月山が、インパクトだけのキャラになってしまったのは残念です。

説明不足

明らかに尺が足りていないため、
原作を読んでいないと、理解できないと思われる部分が多いです。

ショッキングな結末になる金木vs有馬もアニメでは描かれず・・・。

ラストにしても、ああいったぼかした手法自体は否定しませんが、
さすがに、説明不足が過ぎるように思いました。
原作は衝撃的な結末だっただけに、余計に残念に感じます。

√A単体だと、鯱には存在意義があまり感じられなかった。

また、変に原作を意識していて、必要性に疑問を感じるシーンや描写が多かったように思います。
例えば、鯱とか出す必要あったのでしょうか。

戦闘シーンの作画

全部ではありませんが、
いくつかの戦闘シーンは酷かったように思います。

戦闘シーン自体は多いけど、その質はというと・・・。


1期も特別良かったわけではないですが、
2期になり作画のレベルが下がっていました。

盛り上がらないOP

OPが、全く盛り上がらない曲でした。
個人的な好みになってしまいますが、OPに相応しいとは思えなかったです。

OPの映像も斬新と言えるかもしれませんが、
1期が良かっただけに、手抜きのようにも感じます。


【総評】


深夜アニメに適した題材だったと思うだけに、色々と残念。

無印「東京喰種」のTVアニメ第2期。
1期以上に尺が厳しい中で、原作から展開を大きく変えてきています。

金木がアオギリに入るという大きな変更があるにもかかわらず、
その部分についての描写や説明が全然ないため、展開に説得力がありません。

また金木とアオギリメンバーとの絡みも無ければ、話の流れは原作と変わらないため、原作の魅力が失われ、かつ分かりづらくなっただけのストーリーだったように思います。

予算が無いのも見て取れましたし、
1期以上に、原作販促アニメとしての価値しかないように感じました。

前作もそうですが、東京喰種に関しては、
アニメを見るくらいなら多少お金がかかっても、
最初から原作を読んだ方が有意義です。



TVアニメ『東京喰種トーキョーグール』公式サイト
https://www.marv.jp/special/tokyoghoul/first/