2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : 残響のテロル【感想・評価】

2014年7月から、2014年9月にかけて放送されたTVアニメ、
「残響のテロル」のレビューです。


【あらすじ】

「この世界に、引き金を引け。」

ある夏の日――
突然、東京を襲った大規模な爆弾テロ。
 平穏なこの国を眠りから覚ました事件の犯人は、たったふたりの少年だった――。
“スピンクス”と名乗る犯人たちの、日本中を巻き込んだ壮大なゲームがいま、始まる。

公式サイトより)



評価 59

【良い点】

作画


作画のレベルは非常に高く、
劇場版アニメだったとしても特に違和感のないものだと感じました。

キャラクターデザインも一般向けといった感じでオタクっぽさが薄く、
本作の内容に合っていたと思います。

話の終わり方


終わり方は良かったと思います。
途中まで(というか終盤まで)主人公たちの目的が分からないため、
キャラクターに感情移入がしづらかったですが、オチが分かると色々と納得できる部分もありました。

哀愁を感じられる


作品の全体像が見えてくると、
主人公であるナイン達のこれまでの行動に哀愁がこみ上げてきます。
そういった手法自体は良かったと思います。


【悪い点】

ハイヴ


率直に言って、意味不明なキャラでした。
特権を使って好き放題暴れていただけで、何がしたかったのかが分からないです。

そしてその特権にしても、なんで与えられていたのか謎であり、
彼女の存在が本作に対する印象を大分悪くしているように思います。

そういう狂ったキャラクターという位置づけだったのかもしれませんが、
テロをテーマにしたお堅い社会派アニメといった作風と彼女のキャラクター性が合っていません。

ストーリー上での必要性もほとんどなかったですし、存在意義が不明なキャラでした。

物語に入り込みにくい

納得できない展開が続くため、視聴していてストレスが溜まってしまい、
話に入り込みにくかったです。

ハイヴの存在もそうですし、ナインたちの行動もクエスチョンマークが浮かんでしまうことが多かった。

都庁や警察署を爆破したにもかかわらず、死傷者がゼロだったというのは、
上手くいきすぎとは思うものの、綿密に計画したのだろうしアリなのかもしれません(私は納得していませんが)。

ただ、自分たちが仕掛けたテロに巻き込まれてしまった無関係な人を危険を冒してでも助けに行くというのは、ちょっと理解できないですね。

何事にも不測の事態は付き物なわけで、そういったリスクを想定していなかったのかと感じてしまいます。
そこまで人が死ぬことに抵抗感があるのなら、最初から大規模な爆破テロなんてするべきではないでしょう。

そもそも、最初のテロで犠牲者がいなかったのは奇跡みたいなものだと思いますし、「あれだけのことをやっておいてなにをいまさら・・・」と感じてしまいます。

ハイヴの存在は意味不明で、ナイン達にも共感できず、加えて終盤までテロを起こす目的も分からないといった感じなので、ずっと釈然としない展開が続くことになります。

主人公たちの目的に関しては最終的に明らかになり、ある程度はそれまでの行動にも納得できましたが、
テロ以外にも方法があったのではと感じてしまいます。

警察の無能さ


本作ではナイン達のライバルである柴崎を有能に見せるために、
他の警察が無能集団として描かれています。
よく見かける安っぽい手法です。

二度もテロを成功させているナイン達を「所詮子供」と侮っていたり、
中々酷かったです。

そもそも実行犯が子供なだけで、背後に巨大な組織が隠れているという可能性だって十分考えられるのに、そこを想定せず子供と侮るとか、何を考えてるのかなという感じでしたね。

有名なスフィンクスの謎かけを柴崎以外は誰も分からなかったというのも、疑問を感じる展開でした。

知識を問う頭脳戦

私は頭脳戦の面白さというのは、
自分では出来ない思考や発想を作中のキャラが見せてくれる部分だと思っています。

本作の頭脳戦はそういった頭の良さを問うものでは無く、蓄えた知識を問うものだったため、私はあまり面白いとは感じませんでした。
ただ悲しいことに、アニメの頭脳戦は十中八九知識を問うタイプですが。

なんにしてもナイン達を頭の良いテロリストとして描いているのに、頭の良さに関する具体的な描写が無かったのは残念です。


【総評】


高品質な作画、硬派な作風、そしてテロを題材にしたアニメという独自性。
表面的な部分で判断するのであれば、非常に魅力的なアニメだったと思います。
雰囲気も名作アニメっぽさを漂わせています。

しかし、肝心の中身に目を向けると突っ込みどころが多く、
お世辞にも褒められる出来ではなかったように思います。

話の展開には粗さや都合の良さが目立ちましたし、
ナイン達やハイヴの行動に関しても、納得できない部分が多かったです。

ナイン達がテロを起こした目的が分かると、ある程度納得できる部分もありましたが、それまでのマイナスイメージをひっくり返せるほどのものではなかったという印象です。

ハイヴに関しては最後まで謎でしたしね。

全体的に分からないことに対する興味よりも不快感が勝ってしまった感じだったので、もう少しテロを起こす理由に興味を持ってしまうようなストーリー展開にして欲しかったなと思います。

ハイヴにしても、あれで能力を買われて利用されているという背景でもあれば味わい深いキャラになったように思うんですが、単にやりたい放題やっていただけですからね。

良い部分はありますし、見るべき点の無い作品とは思いませんが、
視聴前はかなり期待していただけに、不満点ばかりが残る結果となりました。
素材は非常に良いと思うだけに、色々と勿体ないアニメだったと思います。


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TVアニメ「残響のテロル」公式サイト
https://terror-in-tokyo.com/