2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : サクラダリセット【感想・評価】

2017年4月から、2017年8月にかけて放送されたTVアニメ、
「サクラダリセット」のレビューです。

【あらすじ】

「世界は3日分巻き戻る」

住人の半数が特別な能力を持つ街、咲良田(さくらだ)。
能力者の監視を行う「管理局」の下、住人は平和に暮らしていた。
「目の前の人の涙を消したい」、「誰かに声を届けたい」。
そんな優しい細やかな“願い”とともに、この街の能力は生まれていった。

主人公の浅井ケイは、七坂中学校の2年生。
ある日、下駄箱に一通の手紙が届けられていた。差出人は相麻菫-。
その呼び出しに応じて、屋上へ向かう浅井ケイ。
彼はそこで一人の少女と出会う。彼女の名前は春埼美空――。
彼女の一言「リセット」によって、浅井ケイは手紙を受け取った瞬間に戻ってしまった。世界は再構成(リセット)されてしまった。
そんな時を戻す「リセット」にはただ、一つ欠点があった。
春埼美空自身も「リセット」の影響を受けて記憶を失ってしまうこと。
どんなことも決して忘れない「記憶保持」能力を持つ浅井ケイのみが、「リセット」の影響を受けずにいることができる。
二人が出会うきっかけを作った少女相麻菫―。
彼女は彼にある言葉を告げる。

「貴方たちが、二人でいることには大きな意味がある―」

ケイは春埼と力を合わせることで過去をやり直せることができると思い、協力しようと提案するが……。
能力者が住む街で、出会った浅井ケイ、春埼美空、相麻菫。
なぜ、相麻菫は二人を出会わせたのか?
二人は、どのようにこの世界を変えていくのか―?
見る人の心を捉えて離さない切なくも優しい、時を駆けめぐる奇跡の物語。

公式サイトより)

評価 74

【良い点】

破綻なくまとまっているストーリー

この作品は、全体的なストーリーにしっかりとした筋があり、
起承転結がはっきりとしています。

「そういうことだったのか。」と感心するシーンも多かった。

伏線も綺麗に回収されますし、
破綻なくまとまっている、完成度の高いシナリオだったと思います。
能力ものとしても、ループものとしても面白かったです。

序盤はちょっと取っつきづらいかもしれませんが、
話が進むにつれてどんどん面白くなっていくタイプの作品なので、
最後まで視聴しないと本作の真価は分からないと思います。

また、個人的な好みになりますが、
浅井ケイ、春埼美空、相麻菫の三角関係の落としどころも、
あまり後味の悪いものにならなくて良かったです。

本人たちが納得しているのなら、ああいった決着もありだと思います。

不満な人もいるとは思いますが。

能力の活用方法が上手い

本作には様々な特殊能力が登場しましたが、
各能力の活かし方や、弱点のつき方が、とても上手かったように思います。

各能力の特徴を活かせているという点でいえば、本作は非常に優れた異能力アニメである。

ネタが分かることによって、「なるほど。」と思わされることも多く、
頭脳戦的な面白さもありました。

それと、能力が各キャラの個性や人間ドラマを表現するうえでのツールとなっている点も秀逸です。

特に、相麻菫の設定には説得力があった。

当初は、「こういった雰囲気の作品に能力設定って必要なの?」と感じてしまい、あまり良い印象を持っていませんでしたが、そうした印象は最終的には完全に消え去りました。

むしろ設定の活かし方がとても巧みで、感銘を受けてしまうレベルです。

メイン3人の掘り下げがしっかり出来ている

主人公である浅井ケイと、ヒロインである春埼美空、相麻菫の両名は、
作中で丁寧に掘り下げられていて、キャラとしてしっかり立っていたと思います。

各々の想いや葛藤がしっかりと伝わってくるため、
3人の三角関係が進展していく過程も見応えのあるものになっており、そこも本作の大きな魅力のひとつです。

また、春埼とケイに関しては、
様々は出来事を経て成長していく様を、しっかり描けていました。

春埼みたいに、次第に変わっていくヒロインは好み。

特に春埼は。


【悪い点】

インパクト不足

本作の登場人物は、あまりアニメっぽいキャラ付けがされていないため、
アニメファンに対するキャッチーさに欠けると思います。

また、登場する能力のほとんどが、映像として映えるものではない為、
派手な魔法で戦ったりするような作品と比べると、アニメとして地味であるのは間違いありません。

異能力要素はあるものの、動きのあるシーンはほとんどない。

作画も安定はしていますが、特別綺麗というわけではなく、
動きのあるシーンでも、絵で迫力を表現できていたとは言い難いです。

総じて、表面的なインパクトが不足していて、
第一印象があまり良くないアニメだと思います。

取っつきづらく、分かりづらい

この作品は感情の起伏に乏しいキャラが多く、
キャラ同士の会話も、哲学的で小難しいため、取っつきづらさはあると思います。

最初に2人が会話するシーンの時点で、既に合わないと感じる人はいるかも。

また、能力の特徴を理解したり、その特徴が活かされたりする際には、少し頭を使いますし、様々な伏線を張っているので、話としてもややこしいです。
そのため、分かりづらい部分があるのも否定できません。

サブキャラクターの描写が足りない

原作からしてそうなのか、尺の問題なのか分かりませんが、
オカエリや村瀬などの背景は、もう少し丁寧に描写して欲しかったです。

浅井ケイのキャラクター性

個人的には嫌いではないが・・・。

主人公である浅井ケイは、かなり達観していて感情表現も少ないです。
4話での行動など、人としてのリアリティに欠如している部分もあり、
人によっては不満を感じると思います。


【総評】

地味ながら、シナリオの完成度と能力の活かし方の上手さが光る1作。

原作が小説であるアニメ、というのがしっくりくる作品だったという印象。
掴みは弱いものの、内容的にはしっかりしているため、
最後まで見れば、評価できる部分が多いアニメだと思います。

頭空っぽで見て楽しめる作品ではないので、人を選ぶ部分はありますが、
シナリオの完成度はとても高いです。

2015年の放送された「Charlotte」に似た内容ですが、
中身はこちらの方がずっと上だと思います。

ただ、全体的に地味で、
あまりアニメらしい魅力が無いという問題点はあります。

そのため、
典型的な深夜アニメが好きな人には合わない可能性は高そうです。

話は良く出来ているので、
基本的には、ストーリー重視の人向けのアニメだと思います。

決して見やすいアニメではないですが、 暇な時間に一気見するような場合なら、選択肢としておススメしたいアニメの一つです。




アニメ「サクラダリセット」公式サイト
http://wwwsp.sagrada-anime.com/