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レビュー:プリンセス・プリンシパル【感想・評価】

2017年7月から2017年10月にかけて放送されたTVアニメ、
「プリンセス・プリンシパル」のレビュー記事です。

概要


【あらすじ】

「東西に分裂したロンドンで繰り広げられる、少女たちのスパイアクション! 」

舞台は19世紀末、巨大な壁で東西に分断されたアルビオン王国の首都ロンドン。
伝統と格式ある名門、クイーンズ・メイフェア校には、5人の少女たちが在籍していた。
彼女たちは女子高校生を隠れ蓑に、スパイ活動を展開。
変装、諜報、潜入、カーチェイス……。
少女たちはそれぞれの能力を活かし、影の世界を飛び回る。

「私たちは何?」
「スパイ。嘘をつく生き物だ」

公式サイトより)


評価 73

プリンセス・プリンシパル
~スパイが暗躍するスチームパンク~

美少女たちが華麗に暗躍。
スタイリッシュなスパイアクション!

監督:橘正紀、シリーズ構成・脚本:大河内一楼によるオリジナルアニメ。
舞台は19世紀末のロンドンだが、現実とは異なる架空の歴史を歩んでおり、SFのような科学技術も存在するスチームパンクな世界観である。

美少女アニメという事でライトな作風かと思いきや、内容に関してはスパイものらしくハードであり、見応えのあるストーリーとアクションが展開される。

全体的に完成度の高いアニメだが、1クールで完結しないタイプの作品なので、色々と中途半端な部分も目立つ。

この記事ではそうした点に触れながら、プリンセス・プリンシパルという作品をレビューしていく。



【良い点】

【ストーリー・キャラクター】
引き締まったシナリオ


メインキャラが全員女性という事で、一見すると緩い萌えアニメに見えなくもない本作であるが、実際の内容としては、スパイものらしくハードなストーリーが展開される。

そういったハードな部分を女性キャラを中心に据えることで上手く中和しており、幅広い層が視聴しやすいバランスのとれた作品に仕上がっている。

また、キャラクターに関しても、アニメらしい女性キャラとしての可愛らしさと、スパイとしての格好良さを両立しており、作品の雰囲気を壊さないように良く練られているなと感じた。


【ストーリー・演出・構成】
惹きつけられるストーリー構成


このアニメは1話完結のオムニバス形式で展開され、各話の時系列もバラバラとなっている。

時系列的に言えば第1話は中盤の内容であり、そこから各キャラクターとの出会いや世界観などが掘り下げられていくわけだが、その部分の見せ方に関しては非常に上手かったと思う。

キャラ紹介や日常描写などを取り入れつつも、基本的にはスパイとしての指令に沿ってストーリーが展開していくことになるため、中弛みを感じない構成になっている。

また、1話完結ながら細かい伏線が散りばめられており、全体的に見ると各エピソードに関連性があるという点も好印象だった。


【ストーリー・構成】
舞台設定が秀逸


本作は19世紀末のロンドンを舞台した物語であるが、ケイバーライトのようなSF技術も存在するスチームバンクな世界観だ。
架空の歴史をたどっており、「これはフィクションですよ」と一目で視聴者に伝わるようになっている。

それでいて、ロンドン特有の霧の濃さや大型の蒸気機関など、リアルさを演出する雰囲気作りにも余念がなく、舞台設定がしっかりしているなと感じた。


【作画・演出】
映像面は高品質


作画に関しては特に崩れたりすることなく、高いレベルで安定していた。
背景美術も優れており、当時のロンドンの雰囲気を上手く表現できていたと思う。

また、スパイアクションというだけあってアクション面も見所の一つで、特に第5話の殺陣シーンは非常に見応えのあるクオリティーに仕上がっていた。



【気になった点】

【ストーリー・構成】
背景がモヤッとしている


この作品のストーリーの背景には王国と共和国の対立があり、アンジュを始めメインキャラのスパイ達は共和国のスパイとして王国に潜入しているという設定だ。

ここで問題となるのが、前提として存在する王国と共和国の対立が曖昧な描かれ方をしている点である。
それぞれの主義・主張というものがいまいち伝わってこないため、その部分に関しては共感をしづらい側面があったと思う。

また、敵役として存在するノルマンディー公の人物像がはっきりと描かれないため、全体的なストーリーとして「なぜこういったことが起こっているのか?」という分かりづらさがあったように感じた。

これらの問題が、ストーリーの盛り上がりや緊迫感といったものを、少々弱めてしまったように思う。


【ストーリー・構成】
ラストの締め方


続編を作ることが前提にあったのだとしても、一つのアニメとしてさすがに中途半端な終わり方であったと思う。

結局、敵対するキャラとは誰とも決着がつかないまま終わっており、逆転劇のカタルシスをあまり感じられない。

ストーリーに一区切りつけるため強引にまとめたような印象もあり、少々雑さを感じる展開だった。



【総評】


美少女スパイが華麗に暗躍するスチームバンクアニメ。

1話完結のオムニバス形式で展開されるアニメだが、各エピソードが物足りないということはなく、ストーリーの質は基本的に高い。

特に6話のドロシーの話や、8話のスリの少女の話などは、非常に完成度の高いエピソードだったと思う。
スタイリッシュなアクションものかと思いきや、人情味のある王道的な展開が随所に見られた作品だった。

作画や音楽などのクオリティーも高く、完成度の高いオリジナルアニメであるが、最後の締め方に関してはイマイチだったと言わざるを得ない。

話に一区切りつけるため、強引にああいった展開に持っていった感があり、脚本の粗さが目立った。
結末も中途半端であり、続編をやることが前提とはいえ、さすがに物足りなさは否めない。

劇場版でちゃんと完結すればそれで良いかもしれないが、全6章というボリュームの中でしっかりまとめられるかどうか・・・。
スタッフの力量に期待したい。



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TVアニメ「プリンセス・プリンシパル」公式サイト
https://pripri-anime.jp/tv/


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