2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : Occultic;Nine(アニメ)【感想・評価】

2016年10月から、2016年12月にかけて放送されたTVアニメ、
「Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-」のレビューです。

【あらすじ】

「眼クルメク世界ノ終ワリ。」

我聞悠太は高校2年生。
一攫千金狙いのオカルト板まとめ系アフィブログ“キリキリバサラ”を運営し、
世に数多存在する超常現象を科学的に「バッサリと斬り斬りしちゃう!」べく、日夜オカルトに挑んでいた。
ところが、そんな彼のブログをきっかけに、徹底的にマニアックでおかしな同志たちが大集結。

自己矛盾型自称救世主
神癒霊能媒介者
全否定型超理論派大学生
萌え系占い大先生
死後の世界案内人
未来予知型同人漫画家姉さん
黒魔術代行屋
リア充系雑誌記者
残念系コスプレオタク刑事


出会うはずのなかった彼らの運命が不思議と交差してしまう。
そして、彼らの周囲で巻き起こり始める、小さな小さな“違和感”の数々。
それらは次第に大きなうねりとなり、やがて想像を絶する大事件へと発展していく──

公式サイトより)

評価 69

【良い点】

伏線回収が上手い

序盤は情報量が多くついていくのが大変な部分もありましたが、
物語の全体像が見え始めてからの盛り上がりは、
中々のものだったと思います。

エピソード単位でいえば、非常に引き込まれた回もありましたし、
後半からは、先が気になる展開を見せます。

個人的には、1話から面白かったと思う。

具体的には、事件の真相が明らかになる6話から、
加速度的に面白くなっていったと思います。
それまでの伏線がつながった際は、ゾクゾクしました。。

世界観がよく練られている

シュタインズゲートなどと同様の、超常科学シリーズの1作ということで、
設定がしっかりしており、面白みのある世界観でした。

世界観は、さすがに凝っています。

オカルトを題材にしている作品ではありますが、
幽霊に関する科学的な考察がしっかりと練られていて、興味深かったです。

音楽が良い

全体的に良かったと思います。

主題歌は、例によって千代丸さんが歌詞を書いているので安定です。

主題歌は、作風に合う独特な歌詞と曲調になっていて、好感が持てます。
どちらも良いと思いますが、特にEDが好きでした。
曲への入り方や、予告のやり方も秀逸だったと思います。

個性的なキャラクター


キャラに関しては、とにかく掘り下げ不足が残念。

掘り下げは不足気味だったと思いますが、
性格や設定といった表面的な部分だけでも、十分個性を感じられる面々でした。
尺の制約がない他の媒体でなら、より魅力的になるように思います。

作画が安定している

作画のレベルが非常に高いというわけではありませんが、
終始安定していて、安心して見ていられます。


【悪い点】

駆け足と早口

Occultic;Nineというコンテンツはアニメ以外にも、
小説やゲームなどマルチメディアで展開されています。

1番早く始まったのは小説ですが、最初に完結したのはアニメ版です。

そのため、他の媒体でトゥルーエンドが描かれるということを前提として考えれば、アニメは1クールという尺の中で、何とかまとまっていたと思います。

通常のペースで喋っていれば、1.5クールくらいあるのでは?

ただ、1クールに収めるためなのか、キャラが皆早口で喋るのが気になりました。
会話の間とかは、全然無かったです。

また、同じように尺の問題なのか、ストーリーに駆け足感があります。
特にラスト2話は、急いで話をまとめようとしているのが、ヒシヒシ伝わってきました。

その結果として、結末はあっさりしていて余韻が無く、
物足りなさは否めません。

情報過多

1話の情報量はかなり多く、理解するのが大変です。
また、6話まで見ないと本作がどういった話なのか掴みづらい為、
前半部分は、人を選ぶ要素が多い様に思います。

1話はさすがに詰め込みすぎだった。

シンプルな面白さという観点から考えると、
途中までは面白さを見出しづらいかもしれません。

中途半端な結末

アニメの結末は、ノベルゲームのノーマルエンドのようなものであり、
様々な謎が残りますし、幸福な結末というわけでもありません。

単純に、エンディングのクオリティが微妙というお話。

マルチメディアで展開されているコンテンツなので、
真の結末は他の媒体で描かれるのだと思います。

ただそういった背景があるにせよ、
アニメ単体で100%楽しめないというのは、悪い点として指摘せざるを得ないです。

掘り下げ不足


2クールが尺として適正だったと思う。

全体的に掘り下げが不足していて、ストーリーにしろキャラにしろ、
あまり厚みが無い印象を受けました。

もちろん尺が無く、掘り下げている余裕がないというのは分かりますが、
素材は良いだけに、勿体なさは感じてしまいます。

内容としても、オカルトを扱っている作品であるのなら、
もう少し、そういうネタを掘り下げても良かったのでは、と感じました。

がもたん達との絡みが少ない、亞里亞。

それと、亞里亞と日下部のコンビは、本筋との絡みが弱かったので、
もう少し上手く活躍させて欲しかったように思います。

りょーたす


ここまで大きいのはどうなのか。

ヒロインであるりょーたすは、
キャラクター性はともかく、胸が大きすぎるように感じました。

個人の好みではありますが、
客観的に考えても、ここまで大きいと嫌悪感を感じる人はいると思います。


【総評】


楽しめたけど、勿体ないという印象が強いアニメ。

マルチメディアで展開されている「Occultic;Nine(オカルティック・ナイン)」のアニメ版。
「シュタインズ・ゲート」などを手掛けた志倉千代丸による、超常科学シリーズの1つです。

様々な謎を残して終わったことと、放送終了直後にゲーム版の販売が告知されたことを踏まえれば、
本作が販促アニメであったことは確かかなと思います。

それでも、それなりに面白かったですが、
尺不足のせいで、1話は情報量が多く、終盤は駆け足と、
第一印象も、最終的な印象もあまり良くないのは残念に思います。

ただ、小説の完結やゲームの発売に先駆けて放送されたため、
ノベルゲームでいうところの、ノーマルエンドと割り切って製作されていたのはある意味良かったと思います。

ノーマルエンドまでのシナリオで、ここまで尺がカツカツなんですから、
これ以上他の要素を加えたら、まとめるのが精一杯で、ダイジェストアニメになってしまったでしょう。

作りが中途半端で、勿体ないアニメではありますが、
様々な謎が明らかになっていく過程は面白かったです。
演出が光る部分もありましたし、魅力はあったと思います。

オタク要素やネットスラング要素が強く、
謎が残るので、おススメできる層は限られてきますが、
作風に抵抗感が無く、伏線回収で魅せるストーリーが好きな人は楽しめるんじゃないかと思います。

「シュタインズ・ゲート」ほどの大きなコンテンツにはなれなかったと思いますが、
「Occultic;Nine(オカルティック・ナイン)」というコンテンツに対する、ポテンシャルは感じるアニメでした。
問題点が多いのでいいアニメとは言い難いですが、“楽しめた”という点を個人的には評価したいです。

ちなみに既に発売されたゲーム版は、アニメをさらに薄めたような内容で、
アニメの謎は謎のままという、酷いクオリティでした。

ゲーム単体として考えても精々60点、
アニメの存在を踏まえれば50点以下という感じです。

一応Swicthで完全版の発売が告知されていますが、
アニメ版の記憶も薄れ、売り上げも期待できない中、果たして本当に発売されるのか疑問です。
また、小説版もいまだ未完のままです。

そのため、どの媒体でもしっかりとした結末が描かれることなく、
「Occultic;Nine」というコンテンツは、そのうち忘れ去られるんじゃないかという不安があります。

そうなったら、本当に勿体ないと思います。



「Occultic;Nine -オカルティック・ナイン-」アニメ公式サイト
https://occultic-nine.com/