2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。【感想・評価】

2020年1月から、2020年3月にかけて放送されたTVアニメ、
「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」のレビューです。


【あらすじ】

「夢中になれる世界は、ひとつじゃない。」

人気のVRMMO「NewWorld Online」に超大型新人現る!?

あらゆる攻撃を無効化し、致死毒スキルでモンスターもプレイヤーも徹底蹂躙!
異常な戦いぶりから「歩く要塞」とも「ラスボス」とも呼ばれる
そのプレイヤーの正体は、ただの美少女初心者だった!

何を隠そうこのメイプルは、
友人のサリーに勧められてゲームをスタートさせたばかり。
ゲーム知識に乏しく、ステータスポイントをVIT(防御力)に極振りしてしまい、
最初はザコモンスターにすら翻弄される始末だったが……。

痛っ……くない!?

モンスターにどつき回されてもダメージゼロ、
さらには運良く一撃必殺のカウンタースキルまで手に入れてしまう!

ひと癖もふた癖もある仲間たちも加わり、ますます成長していくメイプル。
ノーダメージな大冒険が幕を開ける!

公式サイトより)



評価 63

【良い点】

ストレスフリーで見られる

特に難しい設定などもなく、軽い作風なので、
頭空っぽにして、気軽に見られる作品です。

シリアス成分はほとんどないですし、嫌なキャラとかも出てこないため、
作風が合えばストレスフリーで見ることができるのではないでしょうか。

また本作はいわゆるなろう系というジャンルに位置する作品ですが、
主人公を美少女キャラにしたことによって、純粋にゲームを楽しんでいるという部分に注力できていたのは好印象でした。

メイプルが男性キャラだった場合、
ハーレム形成などの要素が加わり、鼻につく感じになってしまったと思うんですよね。

いくらご都合主義で強くなったとしても、可愛い女の子が楽しそうにしているなら許してしまう・・・。
そういった視聴者の感情をうまく突いた作品だったと感じました。


あくまでゲームというスタンス

ゲームの世界に入って冒険をするという設定の作品は数多くありますが、
ゲームに対する思い入れは作品によって様々です。
中にはあまりにも真剣すぎて、ちょっと引いてしまうようなものもあったりします。

そんな中、本作はあくまでゲームとして楽しんでいるというスタンスで描かれているので、ドラマ性は弱いですが気楽に楽しむことができるストーリーになっているなと感じました。

キャラが退場する際も、潔く散るため、
変に重かったりすることなく、さっぱりとしています。

VRMMOを舞台に話を書くのであれば、この作品くらいのスタンスが好みですね。

可愛らしいキャラクター


主人公であるメイプルに関しては、可愛らしく描けていたと思います。
デフォルメされた作画も良い感じです。

ハーレムなどの要素がない本作にとっては、
メイプルが可愛いという点が非常に大きかったと思います。


その他のキャラで言えば、炎帝の国のリーダーであるミィが中々インパクトありましたね。
2期があるのなら活躍に期待したいキャラ筆頭です。


作画

作画の水準は高いレベルで安定していて、特に崩れたシーンなどは無かったように思います。

またボスとの戦闘シーンや、終盤の強敵との対決などは、
ヌルヌル動いて迫力もあり、見応えがありました。

一部の巨大ボス戦がCGだった時は少々残念でしたけど、
さほど違和感なく仕上げていたので、特別問題視する必要はない印象です。


【気になった点】

全体的に薄味

この手の作品の多くがそうですが、
主人公が特に苦労することなく強くなり快進撃を続けていくため、
話としてのメリハリが弱く、平坦なストーリーとなっています。


ゲームの世界に入ってゲームを楽しむというのは全然良いと思うんですが、バージョンアップした世界を探索したり、仲間とイベントに参加したりと、本当にゲームしてるだけという感じなのでドラマ性は希薄です。

ボスとの戦闘シーンにしても、映像としての迫力はあるんですけどそこまでの過程があっさりしているため盛り上げるための要素が弱く、映像として見応えがあるという以上の感想を持てませんでした。

強キャラとの戦いに関しては、キャラの反応がある分楽しめはしましたけど、
メイプル達とそのキャラとの間に何か(例えば因縁とか)があるというわけじゃないため、盛り上がりはボス戦同様弱かったと思いましたね。

結局ゲーム世界での戦いに過ぎないので、緊張感もないですし。


キャラ同士の関係性にしても、一緒にゲームして仲良くなったり、仲良くなって一緒にゲームしたりという関係に終始しています。

仲間になるまでに一悶着あるというようなこともほぼ無く、トントン拍子で仲間が増えていくので、そこにドラマ性はほぼありません。

またキャラ同士の恋愛要素も無いですし、仲間同士の友情なども特に掘り下げられていません。

パーティーメンバーの仲が良く安心して見ていられますが、その関係は浅い部分でしか描かれていないため、人間ドラマとして楽しむのは厳しいと思います。

ストレス無く見られるというのが魅力の作品ではありますが、
一方で味わい深さに欠けるという側面もありました。

ゲームバランスが崩壊している

初期設定のポイントを全て防御力に振ったら、初期段階とはいえ敵の攻撃が全然効かなくなるというのは、明らかにゲームバランスがおかしいんですよね。
現実にあったらクソゲーですよw

メイプルの戦い方に関しては、
前半は攻撃力が皆無なために毒で戦うという、設定を踏まえた戦術でした。

しかしですね、後半になると防御力に極振り状態でありながら圧倒的破壊力で敵を蹂躙していくことになるので、冷静に考えたら突っ込みどころしかないゲームバランスですw

まあ、このメチャクチャな感じが良いというのもあると思いますが。

またメイプル達が手に入れるスキルはどれもこれも壊れスキルで、メイプル達のギルドである「楓の木」はチーターの集まりみたいになっているんですよね。

描写的にどれも非常に珍しいスキルみたいなので、そういったスキルがポンポン手に入るというのはさすがに上手くいきすぎですし、はっきり言ってご都合主義以外のなにものでもありません。

これをネタとして楽しめるか、冷めた目で見てしまうかで、本作に対する印象は大分変ってくると思います。

メイプル依存


本作のような設定の作品は、男性主人公のハーレム物が多いです。

そういった作品の場合、視聴者が主人公に自己投影し欲求を擬似的に満たせるという側面があるため、必ずしも主人公に魅力がある必要はありません。
むしろ平凡なキャラの方が感情移入しやすいという事もあります。

しかしこの作品はメイプルという美少女を主人公に据えており、ハーレム要素もありません。
そして、メイプルというキャラを可愛らしく描くことに注力しています。
こうなってくると、メイプルに魅力を感じられるかどうかが非常に重要になってきます。

メイプルは不快感を感じる要素があまり無いキャラだとは思いますが、
もし好きになれなかったとしたら、本作に面白さを見出しづらくなるかもしれません。

掴みが弱い

個人的には1話が1番面白くなかったです。

高すぎる防御力で敵の攻撃を無効化、規格外のスキルをゲットといったような本作の特徴は、仲間や対戦相手の反応があってこそのものだと思うんですよね。

しかし1話の内容は、モンスターが攻撃してくるのをひたすら眺めていたり、毒攻撃をひたすら耐えたりと少々くどさと単調さを感じてしまうもので、この作品ならではの面白さをほとんど感じ取れませんでした。

ただ最初のエピソードがああいった感じになってしまうのは、ある程度しかたないとは思います。

【総評】


タイトル通り、ステータスの割り振りを防御力特化にしたら、
攻撃が全く効かない異色スタイルのプレイヤーが誕生した、というお話。
俗にいう「なろう系」に位置する作品。

嫌味なキャラはいませんし、重い展開なども無いため、
気軽に見られる軽い内容のアニメが好きな人向けです。

メイプル達も可愛らしく描けていると思うので、
設定とキャラデザに魅力を感じられる人であれば、問題なく楽しめると思います。

ただ気軽に見られるぶん全体的に薄味の仕上がりになっているため、
心に響くような要素は皆無と言えます。

感動できるわけでも、熱くなれるわけでもなければ、爆笑できるような作品でもないです。

そのためシナリオの面白さやカタルシスなどを求める人にはオススメできません。

またゲーム設定に関して突っ込みどころが多いというのも問題で、
都合の良い展開をネタとして見ることができない人は、本作が合わない可能性が高いと思います。

まあ色々書きましたが結局のところ・・・

・主人公が無双する作品が好き。
・可愛い女の子が出てくる作品が好き。

以上二つを満たす人であれば楽しめると思います。

ストレスフリーな作風が売りではあるんでしょうけど、
不快な要素がない≠面白いだと思うので、根本的な部分では上記の二点に関する部分が重要なのではないかと。

私はストーリー重視なのであまり評価していませんけど、
こういう路線のアニメとしての出来栄えは悪くないと思います。
作画も良いですしね。




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https://bofuri.jp/