2019年11月15日ブログオープン!

レビュー : BNA ビー・エヌ・エー(最終回視聴済み)【感想・評価】

2020年4月から、2020年6月にかけて放送されたTVアニメ、
「BNA ビー・エヌ・エー」のレビューです。

※ネトフリ(Netflix)で先行視聴しています。極力ネタバレは避けて書いていますが、先に展開を一切知りたくないという方は注意してください。



【あらすじ】

「私は変わる、世界を変える。」

“人類”と“獣人”が共存する社会。

獣化遺伝子・獣因子を持つ獣人たちは、近現代の自然の消失により住処を追われ、人類の前に姿を現した。各国が共存のための対応に追われるなか、日本では獣人が獣人らしく生きるための獣人特区『アニマシティ』が設置される。

それから10年の月日が経ち、『アニマシティ』に17歳のタヌキ獣人・影森みちるがやってくる。普通の人間だったが、ある日突然タヌキ獣人になった彼女は「ここなら自由に生きられる!」と喜ぶが、ひょんなことからオオカミ獣人・大神士郎と出会い、『アニマシティ』にもこの街にしかない危険がたくさん潜んでいることを知る。

頑固な性格で過剰に人間を嫌う士郎とは衝突を繰り返しながら、みちるは怪しい女のマリーや、市長のロゼ、獣人生活協同組合のジェムとメリッサなど、たくさんの人々に出会い、それまで知らなかった“獣人”たちの生き様を学んでいく。そして、タヌキの少女とオオカミ男に生まれた絆は、やがて世界を変える鍵になる。

なぜ、みちるは獣人になってしまったのか。その謎を追ううちに、予想もしていなかった大きな出来事に巻き込まれていくのだった。

公式サイトより)


評価 66

【良い点】

トリガーらしさ

レトロでコミカルな作画はまさにトリガーという感じ。
綺麗作画とはちょっと違いますが、よく動きコロコロ表情が変化する様は見ていて面白いです。


また、5話の野球回はキルラキルを彷彿させるノリで、トリガーだからこそ描ける内容だったかなと思います。

らしさは十分にあるので、トリガーのファンであれば楽しめる作品に仕上がっていたのではないでしょうか。


社会派アニメとしての側面がある


このアニメの舞台は人間と獣人が共存する架空の世界ですが、
そこで起こっている差別や偏見は、現実世界にも通じるものがあります。

特に4話で“善意の中に潜む無意識の差別”を描いた時は、その奥深さに感銘を受けました。

社会派アニメとしてまずまずの出来だったように思います。


作品としてまとまっている

1クールであるという前提で考えるのであれば、最後は無難にまとめたと思います。
正直物足りなさはありますが、起承転結はしっかりとしていた作品でしたね。



【気になった点】

掘り下げ不足

最終回まで見て最初に思ったことは、「最後に詰め込みすぎ」です。

ラスボスの正体判明→敗北→再戦→勝利までをラスト1話でやっているわけですが、ちょっと凝縮しすぎじゃないですかね。
もう少しじっくりやって欲しかった気がします。

またキャラの掘り下げや関係性といった部分の描写も不足していた印象があり、皆で力を合わせる的な展開に対していまいち盛り上がりきれなかった感があります。

最後は無難にまとまってはいましたけど、それ以上の感情は沸かなかったです。


みちると士郎の関係性ひとつとっても、取り立てて印象に残るようなエピソードはなく、全体的にあっさりしていたように感じました。

もっと掘り上げてほしかったと感じる部分はたくさんありますが、尺がないという根本的な問題があるため、何とも言えないのが・・・。


みちるとなずなの関係性


6話まで先行配信されたネトフリで見たというのも大きいかもしれませんが、区切りである6話で二人の決別を描くことによって話を盛り上げたにも関わらず、その後の展開のなあなあ感は釈然としなかったです。

6話直後の7話で、早くもなずなに感心するような描写が入り、
結局お互いの考え方の違いに関しては濁されて終わった感があります。

それぞれの立場の違いやみちるの独善性を印象づけて、さらに特殊エンディングまで流しておいて、その結果が関係がギクシャクしちゃっただけというのはさすがに拍子抜けしました。

ストーリーとして勢いづいていただけに、もっとディープでドラマチックな展開を見せて欲しかったところです。


また話の筋が徐々に黒幕との戦いにシフトしていったため、みちるの目先の正義感に捉われて突っ走りがちな部分がシナリオ上で問題視されなくなったというのも気になりましたね。

結局、その部分においてみちるは成長していないのでは?
それでいいのかって気がするんですが。

なずなのポリスに対する態度の変化も、散々キモくないって言ってた割には唐突だったように思う。

そのポリスもなぁ。
声優が子安のキャラはネタキャラみたいな、アニメ関係者とアニメファンの共通認識ってどうかと思います、個人的に。


スローペースな導入


脚本家が中島かずきということで、
グレンラガンやキルラキルのような爆発力を期待する方も多いと思いますが、それらの作品と比較するとゆったりとした導入になっています。

4話から内容的な深みがまして面白くなり、5話でトリガーらしさを発揮という感じなので、序盤はちょっと退屈かもしれません。

ラスボス

本作のラスボスは、選民思想を持つ典型的な悪役です。
まあスカッとはするんですが、途中まで社会派アニメという色合いも強かったので、対立構造が単純化してしまったのはちょっと気になりました。

悪の親玉を倒してめでたしめでたしっていう結末で良かったのでしょうか。
テーマに対するこの作品ならではの回答を示せていないような気がします。

こういう作品には、視聴者に一理あると思わせるようなラスボスの方が適していたんじゃないですかね。


【総評】


トリガー制作のオリジナルTVアニメ。
Netflix独占配信。

私はグレンラガンやキルラキルのファンなので、脚本が中島かずきという点に注目していたため、イメージとは少々異なる作風だったなという印象があります。
熱血って感じのアニメではなかったですね。

途中までは社会派アニメとしての見応えがそれなりにありましたが、最終的に対立の図式が単純化してしまったのはどうなのか。
獣人という存在が人間社会に与えるデメリットとか、そういった部分へ踏み込んで欲しかった気がする。

ただまあ、ネトフリで6話まで先行公開された際は単純に面白い5話ばかりが話題になっていましたし、考えさせられるアニメなんてそもそも求められていない説はありますが。

あとは、みちるのなずなの関係性ですね。
もっと和解する過程をしっかり描いて欲しかったですけど、尺が無いし仕方ないのかも。
個人的にはふしぎ遊戯みたいなのを期待していたんですけどね(笑)。

それと、個人的にあまりみちるが好きになれなかった・・・。

なんにしても1クールということもあって全体的にあっさりとしていますし、あまり特出したものは感じ取れませんでした。

典型的なトリガーらしさを求める人にとっても、メッセージ性のある社会派アニメを求める人にとって、物足りなさを感じる作品なんじゃないかなと思います。
どっちつかずと言いますか。

悪いアニメではありませんが、かといって名作と言われても?マークが付きます。
手掛けるスタッフ的に期待値の高いオリジナルアニメでしたが、トリガーが手掛けた過去の名作と比較すると少々見劣りする出来栄えだったように感じました。



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アニメ『BNA ビー・エヌ・エー』
https://bna-anime.com/